貴女をたった一人　この渾沌の世に置いて　
　逝けるわけがない
　例え　この手が　この身が　紅に染まろうとも
　きっと　貴女の元へ戻ります...

　朽ちた白亜の城がひとつ
　月は　その冷酷なまでの眼差しを　向けるだけ

　主の元へ辿り着きたくば
　我が砂詩　掻き消してみせよ

　綿雪が　想い馳せると
　世界は　真白に染められる

　夏の面影　秋の到来　その空は　
　ただ　少しずつ　姿をかえてゆく

　しとしと降る雨のなか　透明な雫が
　水晶をそっと奏でる

　ひび割れた想いに今だけは　蓋をして
　明日はきっと　わらえるから

　蒼き空射抜くように　凛と燃え上がる深紅の翼

　どんなことにも　屈しない　不変の強さ
　私も　いつか　この花のように　なりたい

　静寂の中でのみ　存在を許された
　それは唯　浪々とながれる　不協和音

　　霞み行き　その姿を朧にする様の如く　
　わたしの心も　次第に　形を失ってゆく...

　　わたしは踊りがとても上手　でも　どうしてかしら
　わたしの身体には　いつも　糸がたくさんついてるの

　　街の一角　　せまいせまい通りに　
　 　　　　　　　ひっそりと住まう　黒猫たち　

　　別れと出会いに　意味が無いはずはないから

　　溶けて無くなってしまう前に
　　この想いだけは　あなたに伝えたかった...

　　自由を知らない影に、少女は”踊る”ことで
　　小さなジユウを与えていました。

　　どれだけの時が経っても　決して褪せる事の無い
　　あの頃を...

　　小瓶をそっと傾けて　あふれゆくのは春の音

　　そっと聞こえてくるのは　希望に満ちた　
　　優しい歌...

　　誰にも止められない　それは偶然と必然の流転